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一部ヨーロッパ諸国で新型コロナウイルスのワクチン接種促進の流れ

一部ヨーロッパ諸国でワクチン接種促進の流れ

2021年7月12日フランスのマクロン大統領は新型コロナウイルスのワクチン接種を加速するための一連の措置として(感染力が強い変異株「デルタ株」が国内で急速に広がっているため)、医療従事者らに新型コロナウイルスのワクチン接種が義務づけられると発表しました。

また、8月上旬以降よりカフェやレストラン、美術館、映画館、美術館、テーマパーク、医療社会施設をはじめ、長距離移動(航空機、列車、バス)などへの利用する、12歳以上の顧客・利用者・職員すべてに新型コロナウイルスの陰性証明またはワクチン接種証明の提示を義務づける予定で、無料だったPCR検査は秋から医師の処方がなければ有料となるそうです。

この発表には驚きましたが、実は2021年3月31日にイタリアのドラギ首相はすでに医療従事者に新型コロナウイルスのワクチン接種を義務付けると発表し、4月上旬から施行されているそうです。

これからもヨーロッパ諸国で新型コロナウイルスのワクチン接種促進が加速されると予想されています。

ただし、ドイツのメルケル首相は7月13日の記者会見で新型コロナウイルスのワクチン接種について促進は進めていくが義務付ける考えはないと発表しました。

ベルギーは7月16日に政府から何らかの発表があるのではと言われています。

ちなみに、オランダのルッテ首相は現時点で新型コロナウイルスのワクチン義務化についてまだ言及していません。

その他のワクチン接種促進強化の方針を発表しているヨーロッパ諸国

ギリシャ
ギリシャ政府は2021年7月12日、医療従事者に新型コロナウイルスワクチン接種を義務付ける計画を明らかにしました。
また、7月23日からは少なくとも8月中は屋内のレストラン、バー、カフェ、映画館などを利用する際に、3日以内の新型コロナウイルスの陰性証明、ワクチン接種証明の提示が義務化されるそうです。(レストランのテラス席は証明なしでも利用可能。)
観光客はホテルなどの宿泊施設に滞在する際、新型コロナ検査の陰性証明、ワクチン接種証明、もしくは感染後に回復したことを示す証明書を提示することを義務付けるとのことです。

ポルトガル
2021年7月15日からホテルに滞在する場合、新型コロナウイルスの陰性証明、ワクチン接種証明、または感染後に回復したことを示す証明書を提示することが義務化されます。
また、屋内レストランで飲食する場合も、60の自治体で新型コロナウイルスの陰性証明、ワクチン接種証明、または感染後に回復したことを示す証明書を提示することが義務化されます。

マルタ共和国
2021年7月14日からマルタへの観光客は、ワクチン接種証明書(ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、ジョンソンエンドジョンソンのワクチンのみ有効)の提出が必須の予定となっていましたが、前日の7月13日マルタ政府の発表では7月14日からワクチン接種証明がない場合は2週間の隔離に変更となったそうです。(規定変更の背景にはEUからの指示があったようです。)

現在のEU諸国のワクチン接種率(順不同)

オランダ(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種64.7%、必要回数のワクチン接種完了38.8%)
ベルギー(7月8日時点 ワクチンを1回以上接種65.7%、必要回数のワクチン接種完了40.1%)
ルクセンブルク(7月9日時点 ワクチンを1回以上接種59.5%、必要回数のワクチン接種完了38.9%)
ドイツ(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種58.6%、必要回数のワクチン接種完了42.7%)
フランス(7月8日時点 ワクチンを1回以上接種52.7%、必要回数のワクチン接種完了36.4%)
マルタ共和国(7月10日時点 ワクチンを1回以上接種73.9%、必要回数のワクチン接種完了69.6%)
イタリア(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種59.4%、必要回数のワクチン接種完了38.2%)
ギリシャ(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種48.9%、必要回数のワクチン接種完了39.7%)
ポルトガル(7月8日時点 ワクチンを1回以上接種57.9%、必要回数のワクチン接種完了38.9%)
スペイン(7月8日時点 ワクチンを1回以上接種58.7%、必要回数のワクチン接種完了44.7%)
オーストリア(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種56.8%、必要回数のワクチン接種完了42.1%)
ギリシャ(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種48.9%、必要回数のワクチン接種完了39.7%)
アイルランド(7月10日時点 ワクチンを1回以上接種56.0%、必要回数のワクチン接種完了41.5%)
クロアチア(7月10日時点 ワクチンを1回以上接種38.0%、必要回数のワクチン接種完了31.0%)
エストニア(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種44.0%、必要回数のワクチン接種完了33.2%)
キプロス(7月10日時点 ワクチンを1回以上接種54.7%、必要回数のワクチン接種完了46.6%)
スウェーデン(7月9日時点 ワクチンを1回以上接種54.0%、必要回数のワクチン接種完了34.8%)
スロバキア(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種39.3%、必要回数のワクチン接種完了32.6%)
スロベニア(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種40.7%、必要回数のワクチン接種完了35.5%)
チェコ(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種49.1%、必要回数のワクチン接種完了36.0%)
デンマーク(7月10日時点 ワクチンを1回以上接種63.1%、必要回数のワクチン接種完了40.1%)
ハンガリー(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種56.7%、必要回数のワクチン接種完了53.0%)
フィンランド(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種63.1%、必要回数のワクチン接種完了24.4%)
ブルガリア(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種14.3%、必要回数のワクチン接種完了12.1%)
ポーランド(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種45.9%、必要回数のワクチン接種完了40.0%)
ラトビア(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種36.4%、必要回数のワクチン接種完了32.0%)
リトアニア(7月11日時点 ワクチンを1回以上接種45.7%、必要回数のワクチン接種完了40.6%)
ルーマニア(7月10日時点 ワクチンを1回以上接種24.6%、必要回数のワクチン接種完了24.0%)

さいごに

ちなみに7月11日時点で日本の新型コロナウイルスワクチン接種率は1回以上接種が29.8%、必要回数のワクチン接種完了が17.9%となっています。
また、EU離脱したイギリスのワクチン接種率は7月10日時点で1回以上接種が68.8%、必要回数のワクチン接種完了が52.2%となっています。
現在ヨーロッパはバカンスシーズンが始まっており旅行を予定している方も多いと思いますが、日々細かい規制が変更されていますので、外国へ移動される方は必ず最新の情報を調べてから渡航しましょう!また旅行中も毎日現地の最新情報のキャッチアップをお忘れずに♪

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ユトレヒト郊外在住のMaikoです。オランダ人と結婚し渡蘭し、お仕事しながら、2児の母としてオランダ生活を楽しんでいます!抹茶、音楽、ビール、食器が大好きです。そして、最近はヨーロッパ史にハマっています。
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