観光、文化

主人公になれる!ファンタジーな世界が広がる「Castle Fest」に行ってきた


先日、「Castle Fest(キャッスルフェスト)」というファンタジー系のフェスティバルに行ってきました。
「Castle Fest」とは、2005年から始まったオランダで毎年8月に開催される大規模なファンタジーや中世ヨーロッパの世界観をテーマにしたフェスティバルで、たくさんのコスプレイヤーやファンタジーファンが集まります。
最近欧米ではファンタジーな世界観のフェスティバルが増えてきているようで「ルネサンス・フェア(Renaissance Faire)」と呼ぶそうです。

「Castle Fest」には、バンド演奏、美味しいテーマ料理、中世の工芸品やアクティビティー、ファンタジーグッズが揃うマーケットなどがあり、まるでテーマパークに来たような雰囲気です。
ファンタジーなゲームや映画の世界観や中世ヨーロッパの歴史や文化に興味がある人々にとってとても魅力的なフェスティバルだと思います。

チケットは日帰りチケットや週末チケットなど様々です。(会場内でキャンプもできるそうです。)お値段は前後することはあるかと思いますが、私は日帰りチケットで36ユーロ(2024年時点)でした。

オランダで最も有名なチューリップの名所、キューケンホフ公園の近くにあるリッセという町で開催される「Castle Fest」は、フェスティバルの中心にキューケンホフ城(Keukenhof Castle)があります。

会場が森に囲まれたお城なのでどこで写真を撮っても映えますし、中世ヨーロッパの世界への没入感を味わえます。
このフェスティバルは8月なのでダリアがちょうど満開でした!

本格的なコスプレをしたお客さんが多く人間観察が楽しい!

門をくぐると、異世界が広がり、まず驚いたのは、参加者たちの本格的なコスプレです。
体感的に8割くらいの人が何かしらのコスプレをしていました。
普段はあんまり人間観察をしないのですが、この日はスマホも忘れて人間観察をずーっとしていました。

そこでフェスティバルで「よく見たなー」というコスチュームをランキング形式(私の独断と偏見込みで!)で発表したいと思います!

ランキングの写真はイメージで現地の写真ではありません。

10位 スチームパンク
ファンタジーと19世紀の産業革命~ヴィクトリア朝時代のスタイルが融合した「スチームパンク」というファッションの人々を見かけました。
とてもクリエイティブなコスチュームが多く見ていて面白かったです。

9位 鹿
リアルな鹿の角のようなものを頭につけている人も結構見ました。
メイクアップで鼻や頬を鹿の模様のようなメイクアップにしている人もいて素敵だなーと思いました。私の友人は来年これやりたいと目を輝かせていました!

8位 悪魔
全身漆黒の衣装に身を包み、悪魔の角をつけたコスプレイヤーも多く見かけました。このミステリアスな装いが、美しさを一層引き立てていました。特に、ダークファンタジーやゴシックな雰囲気を好む方には、彼らのコスチュームが一見の価値ありです。

7位 ファンタジー映画やゲームのキャラクター
「ロード・オブ・ザ・リング(The Lord of the Rings)」や「ダンジョンズアンドドラゴンズ(Dungeons & Dragons)」、「ゲーム・オブ・スローンズ(Game of Thrones)」、「パイレーツ・オブ・カリビアン(Pirates of the Caribbean)」、「ウィッチャー(The Witcher)」、「バルダーズ・ゲート(Baldur’s Gate)」、「ゼルダの伝説」などのファンタジー映画のキャラクターのコスプレをしている人がいました。ロード・オブ・ザ・リングのガンダルフのコスプレしていた人がそっくりすぎて一番、記憶に残っています。

6位 貴族やプリンセス
ゴージャスで重厚感のある貴族。夏でもオランダはそこまで暑くならないのでいいですね♪
マーケットでは王冠を売っているお店も見かけました♪ディズニープリンセスや、パステルカラーのプリンセスもいっぱい見ました!!

5位 きのこ
ゴージャスなキノコの帽子型のキノコを着用している人は案外多かったです!特に赤と白のキノコが多かったです!電飾をつけているキノコの帽子もあったり様々工夫が凝らされているものも多く興味深かったです。

4位 エルフ、妖精
とんがり耳にアースカラーの衣装を着たエルフは多かったです。友人もエルフをしていましたが、とんがり耳はプラスチックのものが売ってあるそうです。

3位 戦士、騎士
剣やヘルメット、鎧などを身に纏った戦士が多くいました。
弓矢や剣がマーケットで販売されていて友人らはいくつか購入していました。

2位 バイキングまたは海賊
力強いイメージでかっこいいバイキングや、のんびり楽しい雰囲気の海賊はよく見かけました。
会場内には海賊船を模したエリアもあったのでいい写真が撮れそうです♪

1位 ナチュラル系の民
一番よく見たコスチュームは特に武器などは持たないナチュラル系の民?のコスチュームでした。
コスチュームの着心地がとてもよさそうでいいなと思いました!
もし他のコスチュームにしたくてもアクセサリーを変えるだけで他のコスチュームにも変身できそうでいいですよね。


日本のアニメ系のコスプレもいましたが(ピカチュウ、トトロ、ワンピースの麦わらの一味など)、思っていたより少なく、ヨーロッパの中世期の雰囲気のコスプレしていた人が圧倒的に強かったです。浴衣や着物など和装をしている人も時々見かけました。

フェスティバルには本当にいろんな人がいて小さい子供(生後2か月頃の赤ちゃんも見ました)や犬などもいました。
子連れで来ている人も結構見たので私もいつか子供と行きたいなーと思いました!

ちなみにこのフェスティバルに参加する時に必ずコスプレをしなければならない!ということでは決してありません。
普通に何も着ていない人もいましたし、普段着に耳だけエルフのとんがり耳の人とか本当に様々でした!

他人の目を気にしないで自分の好きなように楽しむことが大事だそうです。

ドレスコードはありませんし、普段着で来て現地で気が変わってやっぱりコスプレしたいなーと思ったら現地マーケットで全身購入することもできます!
私は今年初参加で全身コスプレしていったのですが、コスプレしていたからか知らない人との会話のきっかけになりましたし、周りもコスプレしている人ばかりなので歴史映画の主人公気分になれました。(笑)
一緒に行く友達とコスチュームのテーマを合わせても楽しそうだなーとも思いました!

珍しい食べ物に巡り合える

「Castle Fest」にはたくさんの種類のフードスタンドが設置してあり、どれを食べるか迷うほど!
全然食べ物に期待していかなかったのでどれも絶品でビックリしました。

一番人気の飲み物は古代から中世ヨーロッパにかけてよく飲まれていた歴史ある飲み物「MEAD」です。
蜂蜜を主原料に発酵させたアルコール飲料、いわゆる「蜂蜜酒」で、さまざまなフレーバーを楽しむことができました。
いくつか専用のスタンドがあったのですがどれも長蛇の列でした!

私はガーリックパンやホットドッグ、豚肉のバーベキューなど、ご飯系のものを食べましたが、どれも感動するくらい美味しかったです。
普段レストランではあまり見かけないような料理がたくさんあり、とても興味をそそられました。タイカレーやピザなどもありましたよ~!
お腹いっぱいで食べれなかったのですが、チェコ料理の「トルドロ(通称:煙突パン)」がとてもおいしそうでした。

バンドのライブやセレモニーの盛り上がりがすごい!

ファンタジー映画やゲームに使われそうな盛大な音楽を奏でるバンドたちが集結していました。
私たちがたまたま見ていた時、カップルがプロポーズをしていて、それに気づいたバンドが祝福の演奏をしてくれました。
ユーロビジョンで有名になった歌手も歌っていて、会場は大いに盛り上がっていました。
夕方になるとセレモニーが始まり、一部の人々は陶酔状態になっていたり、感極まって泣いている人もいました!👀

数々の珍しい商品を取り扱うお店がある

マーケットは数百の出店者が参加していて非常に巨大で、ファンタジー愛好者や中世の文化に興味を持つ人々にとって、多様な商品が揃っています。
ここでは、中世風の衣装やアクセサリー、手作りの工芸品などを購入することができます。マーケットで働く人々もリアルな中世なファッションをしているので歩き回るだけで、まるで異世界に迷い込んだかのような感覚を楽しむことができるでしょう。

衣装、アクセサリー、武器、工芸品、書籍、ボードゲーム、アート作品など、さまざまな商品が販売されていました。

マーケットは夜遅くまで開催されており、特に夜の雰囲気はまるで映画のワンシーンのようでした。
灯りがともり、幻想的な雰囲気が広がる中でのショッピングは、昼間とはまた違った魅力があります。
夜の時間帯に訪れると、魔法のような空間が一層引き立ち、まるでファンタジーの世界に入り込んだかのような体験が楽しめると思います。

アクティビティー

弓矢体験や、決闘体験、ダンスクラス、自由にボードゲームをできるエリア、ライブアクションロールプレイングを楽しむエリア、絵画教室、歴史のレクチャー、ボディペインティング、オフライン・ティンダー、子供向けのイベントなどがありました。
私は弓矢体験をしたのですが未経験の私でも一から手取り足取りマンツーマンで教えてもらって楽しかったです!友人はや消えるタトゥーを入れていました◎

知っていると便利なこと

フェスではなるべく荷物を最小限に抑えたいですよね。
基本的に必要なものは何でも現地で購入できるので、あまり多くを持参する必要はありません。
ただ、「知っているとお得」「持っていると便利」と感じたアイテムをいくつか紹介したいと思います。

①雨対策
オランダは天気が変わりやすいので直前まで天気を気にする必要があり、それによって着ていくものを調整したほうがいいでしょう。(8月でも肌寒い可能性もありますし)
もし雨が降ったら雨宿りできる場所はあまりないので、雨が降る可能性がある場合は傘または雨具を持っていくと便利でしょう。

②ウェットティッシュ / ティッシュ
中世の料理を意識しているからか、お肉の串焼き、スペアリブなどかぶりつく系の料理ワイルドな料理が多いので、コスチュームが汚れる可能性があります。
またお手洗いにペーパータオルがなかったのでティッシュなどを持っていくことをお勧めします!

③レジャーシート
広大な敷地であるフェスティバルなので時間が経つにつれて足が疲れる可能性が出てくると思いますが、椅子やテーブルがあまりないのでレジャーシートがあるとゆっくり休憩できるでしょう。

④ベルトとベルトに小物をかけるポーチ
会場内のコスプレしている人はよくベルトにぶら下げている小さなバッグを着用していました。
友達も持っていたのですが、その中にスマホやお財布を入れていて、とても実用的でスタイリッシュだなと思いました!
会場内にもたーくさん販売しているお店があるので現地調達でもいいと思います!

⑤履きやすい靴
会場はとても広大なので、ついつい普段よりも歩くことになるかと思います。履きやすい靴を準備していくといいでしょう。

⑥トイレに入りやすい服装
各エリアにポータブルトイレが設置されており、午前中は比較的清潔でしたが、夕方になるにつれて少しずつ状態が悪化していきました。
ゴージャスなコスプレもいいですが、トイレに入りやすい服装にしたり、どうやって用を足すかイメトレしとくといいかもしれません。

⑦スマホが繋がりにくい
人が多かったため、スマホの接続が非常に悪かったです。
もし誰かと一緒に行く場合は、あらかじめ待ち合わせ場所を決めておくといいかもしれません。

以上、ファンタジーな世界が広がる「Castle Fest」に行ってきた感想をシェアさせていただきました。
私は歴史に興味があったのでとても楽しめました。
個人的には雰囲気の楽しさと料理のおいしさでまた来年行きたい!と思いました。
このフェスティバルでは、参加者たちが他人の目を気にせず、自分自身を自由に表現している姿がとても印象的でした。
それはまるでセルフメディテーションのようで、自分を解放しリフレッシュできる場だと感じました。
ファンタジーの世界に興味がある方は、一度体験してみるとその魅力に引き込まれるかもしれません。
皆様も機会があれば現実から離れて、「Castle Fest」に訪れて夢のようなひとときを過ごしてみてください。

ちなみに来年(2025年)の「Castle Fest」のチケットは10月下旬に発売予定だそうです!
詳細は下記に記載したオフィシャルホームページをご確認ください。

所在地:Kasteel Keukenhof, Keukenhof 1, 2161 AN Lisse
ウェブサイト:https://castlefest.nl/en

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ユトレヒト郊外在住のMaikoです。オランダ人と結婚し渡蘭し、お仕事しながら、2児の母としてオランダ生活を楽しんでいます!抹茶、音楽、ビール、食器が大好きです。そして、最近はヨーロッパ史にハマっています。
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