観光、文化

【局地的共感豪雨】オランダあるある早く言いたい

オランダと聞いて君は何が思いつくだろう?もしくは何も思いつかないだろうか?

私は現在日本に出稼ぎに来ているので、オランダにも家があることを話すともっぱら始まるのがその人の中のオランダ知識披露である。

こちらは頼んでいないのに「水車のところ?」「花が有名だよね、なんの花だっけ」「自転車レースやってるところだよね」など、私との会話をぶつ切りにしたくない気遣いの元、日夜間違ったオランダ知識が生み出されていく。それは風車だ、チューリップだ、ツールドフランスだ。フランスって言ってるじゃないか。

兼ねてからオランダ知識は人によってすごく偏りがあると感じていた。ある人には「スケートが国民的スポーツで、国王もスケート滑る映像を見たことがあるよ。運河が多いんだよね」と言われたこともあるからだ。

そこでTwitter上で不特定多数に向けてオランダと聞いて思いつくものを募集した。

オランダと言えばこれだよな、というものが多く集まったが筆者のフォロワーは在蘭邦人が多かったため同時に致死量のオランダあるあるが集まった。

よって今回はオランダのイメージを、オランダあるあるを交えて紹介する。

 

オランダあるある

早速、部門別に紹介しよう。

 

食べ物あるある
(1)夕飯がフライドポテト
ポテトばっかり喰ってやがる

オランダではポテトが日本でいう米の立ち位置にあたるので夕飯に出てくる。平気な顔をして。お前は軽食だろ、などと指さしてはいけない。

私は味噌汁にじゃがいもを入れて夕飯に出したら「汁物にポテトが入ってるの初めて見た」と変な顔をされた経験がある。米が味噌汁に具として入っている感覚だったのだろう。以来二度と作っていない。

 

(2)チーズが美味い
チーズめっちゃ美味いやん

日本のプロセスチーズなんて紙切れ同然だと言い切ってしまっていいほど美味しい。メーカーさんごめんなさい。

ちなみに私も募集ツイートでチーズの絵文字を使っていた。それくらいオランダを形容するものといえばチーズが第一候補に上がる。

 

 

私が好きなのは、オランダ人に聞けばその人の推しチーズが必ず存在することである。オランダの友人は「オールドチーズはしょっぱいから絶対食べない。チーズは若い牛に限る。羊も好きじゃない」とこれまで数多の種類を食べた上での信条を語ってくれた。日本人はそこまで白米にこだわりがないであろうので興味深い。

 

(3)ストリートフードと言えばハーリング
わしあんまり好きちゃうねん

黒いパッケージもしくは白い紙皿にぼんと盛られるハーリングはオランダのストリートフードの定番だ。

ニシンの酢漬けである。筆者はこれが大嫌いだ。

しかしリプライの一番上に書いてくれた方がいるので載せておく。お酢も嫌いだし、尻尾を持って上を向いて口をあんぐり開けて食べるあの姿勢もカバみたいで好きじゃない。バカじゃないよ、カバだよ。

 

(4)ストロープワッフル
お土産界のキングオブヘビー

近年セブンイレブンにて”オランダワッフル”の名称で売り出し、在蘭邦人を震撼させた事件は記憶に新しい。(主に日本に帰ってストロープワッフルを見たくない勢を震撼させた)

コーヒーの上に乗せて温めて食べるとちょうどいい硬さになることは言わずもがな、私の肩に食い込むことも言わずもがな。

そう重い。とにかく重い。

ストロープワッフルのあるあるは、買ったら後悔するほど重くて国に持って帰りたくなくなることである。ばらまき用お土産に圧倒的不向き!

 

(5)パスタはナイフとフォークで切って食べる

これはオランダ以外のヨーロッパで白い目で見られる習慣だそうだ。

パスタを巻かずに、ぶつ切りにするのだ。

オランダの友人が皿の上でガチャガチャと音を立てながらパスタを切り刻み食っていたのを見て、喉元まで「まじでそういう食い方するんだ」と出ていたが、絶交されたくないので言葉を飲み込んだ。

また、私と同じ経験をした方からのコメントは「オランダと聞くと真っ先にその光景が思い浮かんでしまう」ということだった。トラウマ級に脳裏に焼き付いているのだろう。私もぶつ切りの刑に処されたパスタの光景はまだ鮮明に思い出せる。

 

性格あるある
(6)フレンドリー
え?友達ちゃうかったん?

めっちゃ仲良さそうに喋ってると思ったらただ隣の席の人と雑談してただけ。次の駅で片方だけ降りて行った。

オランダの電車あるあるだ。

電車のドアが開かなくて駅に着いているのに降りられなかったり、電車が30分ないし1時間遅れたりは、よくあるのでたまたま居合わせた人同士で喋る。

日本なら電車のドアが滞りなく開くようにメンテナンスに力を入れるだろうが、オランダでは暇つぶしのおしゃべりに力を入れる。電車なんてオランダで作っていないんだし!(フランス製である)

自分で書いていて信じられないが実際に遭遇したから事実なのだ。

 

(7)お喋り好き
思ってた10倍喋る

例えば仕事先のマンション(私は配達員だった)で住人とエレベーターに同乗した際、

「どこ出身なの?」「何歳なの?」「そのユニフォーム前から思ってたけどかっこいいよね」「いい匂いだね」「それ僕にくれるの?」

おおよそエレベーター内の会話の量ではないことがあった。

電車といいエレベーターといい、相手が喋れると分かったら目が輝き出すのがオランダ人である。なんと愛らしいことか。因みにその同乗者はジャムおじさんにそっくりだった。

 

(8)素直な人が多い
お世辞?なにそれ食えるの?

食えないから言わない人が多いのだ。

私は住み始めた当初に同僚から「オランダ人はあんまり褒めないから気にしない方がいいよ」と助言を頂いたことがある。ダイレクトが故にお世辞という言葉が存在しない。その代わり、常に本音で喋ってくれる性格である。

 

(9)すぐ言い訳してめっちゃ長い
でもでもでも

リプライをくれた方曰く「怒るつもりないのにめっちゃ言い訳する」だそう。

これには私も心当たりがあり、仕事のグループチャットでも「でも」というのはよく見た。

単にオランダ語の”でも”=”maar”が聞き取りやすい単語というのもありそうだが真相はいかに。

 

(10)ケチじゃなくて倹約家
ケチちゃいまんねんパァでんねん

Z世代が泣いて喜ぶギャグ画像を作ってしまった。

オランダ人=ケチはヨーロッパを出ていないイメージのようで在住者からしかリプライがなかった。がしかし分散した意見が多い中で4票も集まった。

そのケチを上手く利用したスーパーの割引制度にも、リプライが寄せられた。

危険な1+1

1+1gratis(エィンプラスエィン グラティス)だ。一個買うと一個タダでついてくる、要は半額セールだ。

半額セールと違うのは全く同じ商品を買わなくてもいいということ。

例えばあるヨーグルトが1+1gratisならイチゴ味もブルーベリー味も対象なので組み合わせが自由というわけだ。

私はありがたいと同時にこのセールが怖い。毎週のように様々なスーパーで開催されているので家が在庫で溢れかえりそうで怖い。でも1+1じゃない時に買うと日用品は高いので買うべきだよなぁ。うむむ・・・このように私もだんだんオランダに染まっていっている。

 

(11)キャンプ好き

倹約家に付随するのでキャンプ好きもここに記しておこう。

スペインやフランス在住の方から「オランダ人はキャンピングカーにしこたま食材を積んできて現地でお金を使わずバカンスを過ごす」という情報が寄せられたからだ。ほとんど通報に近い情報だ。

あぁ、ものすごくやってそう・・・!

オランダ人らしいバカンスの過ごし方である。というか、知人にそれをやっていそうなキャンプ好きが思い浮かんだ。あいつ、自然が好きなんじゃなくてケチ倹約家だったのか。合点がいく。

 

(12)若い人の座席の座り方がドイツよりラフ

ドイツ在住の方より頂戴した。

ここお前んちなん?

オランダの電車内で「ここお前んちのリビングなん?」と思ったことは一度や二度ではない。

まずオランダの電車の座席は回転しない。そんな機能をつけても誰も使いこなせずぶっ壊すと思われているのだろうか。2席向かい合って4人掛けであることが多い。

隣の席は荷物を置くスペース、真向かいの席はそのやたらと長い御御足(おみあし)を置くスペースとして使っている若者が多い。若者に限らず男性に多い印象だ。

というか、ドイツはそうじゃないの・・・?ちょっと恥ずかしく思った次第だ。

 

見た目あるある
(13)みんな背が高い

オランダ人男性といえば世界一平均身長が高いとして有名だ。

便座に座ると足が浮くけど泣かないぞ

その他に”トイレの鏡に顔が映らない、ドアの覗き穴覗けない”も頂戴した。

これは画像でご覧にいれよう。

誰のためのドアスコープ

EASYというオランダによくあるビジネスホテルにて。下の矢印が目の位置だ。あれ?妙に変だなぁ。おでこ辺りにドアスコープがあるぞ。

アムステルダム中央駅

こちらはアムステルダム中央駅のバスターミナル。ここに限らずバスターミナルの椅子に座って足が届いた試しがない。あれは身長何センチを想定して作っているのだろう。

ムカつくので最近は腰掛けないようにしている。足がつかないとしんどいんだ!

せんめんだい

これは自分の視線の高さから撮影したカフェの洗面台。屈んで撮影したのではない、位置が高いのだ。童心に帰った気持ちで手を洗った。泣いてなんかない。

男も女も巨人なので「160cmは日本では平均身長なんだよ!」と何度説明したことだろう。

 

 

天気あるある
(14)天気が悪い
それは天気

天気に関して誇れることはほとんどない。

冬の日照時間の少なさをなめるなと言いたい。って誰に対して怒っているんだ私は。

冬のオランダあるあるは、日照時間が少なくて皮膚が日光に当たらず体内でビタミンを生成できなくなるのでビタミン剤を服用している人が多いことだ。ドラッグストアでも一番目につくところに冬はカイロではなくビタミン剤が置かれている。

強いていうならデニムを夏でも履けることがオランダの良い点として頂戴した。確かに、湿度が低いのでジーンズを履いていても不快感が少なくて過ごしやすい。

過ごしやすい

“geen”は”なし”で、”heel”は”とても”だ。

 

生活あるある
(15)ゴミ捨て最高
ゴミ捨て最高最高最高

最高なのででかい画像を作っちゃいました。

ごみがいつでも捨てられる、指定収集日がない。そう聞くとなんて適当なゴミルールなんだ、と思われることだろう。適当でいいのだ。適当こそが守れるルールなのだ!

ゴミ収集は私の住んでいる地域ではカードをかざして蓋を開ければ24時間捨てられるシステムだ。ゴミは地下に集められる。放火防止も兼ねている。

収集日になると収集車についた大きなクレーンで道に埋め込まれたゴミ箱を持ち上げるとパカッと自動で床が開いてそこからゴミ袋がどさどさとゴミ収集車に落ちていくのである。ゴミ清掃員が走らなければならないとなると、オランダでは誰もやらないのだろう。

 

(16)自転車最優先
道を開けろ!フィーツ様のお通りだ!

誇張ではなくフィーツ(自転車)が道路で一番優遇されている、リプライでも頂いたが、自転車と自動車と歩行者の道路が綺麗に分断されているのがオランダだ。

中でもフィーツパッドはかなり幅をとっている。歩行者道路よりも幅が広いし、田舎に行くと歩行者道路が消えてフィーツパッドだけのところは割と多い。歩行者は隅っこを歩けということだ。

私が以前配達員をしていた時に他の自転車が際の際まで寄って私を避けていた。一人や二人ではない。

「なんでこんなに配達員のフィーツって嫌われてるの?」と疑問だったのだが、スマホ見ながら手放しで電動自転車を20キロくらい出している配達員を見かけたことがある。あんなのにぶつかられたらたまったもんじゃないのだろう。サーカス所属の曲芸配達員はたまにいる。

 

(17)チャリパクられた
チャリパクられた

自転車盗難はオランダ名物といって差し支えない。すんごいよく聞く。私の知人で2台盗まれてから自転車自体を持つことをやめたオランダ人がいる。

彼は変わり者だが、その気持ち分からなくもない。

 

(18)日用品が高い
セリアに売ってそう

オランダで絶対に思ってはいけないこと、それはダイソーに売ってそうである。

ダイソーに売ってそうなものが500円ないし1000円で売られている。同じMADE IN CHINAなのに!

手の震えを抑えてレジに向かって頭の中で日本円に換算するのはやめよう。もうこれっきりにしないか。

ダイソーの社員になってダイソーを誘致しようか?とまで思い詰めてしまうほど日用品が高いのである。

 

オランダのイメージランキング

最後に、票数が集中したものをランキングで紹介していこう。

 

第3位:運河

運河

実はアムステルダム以外にもたくさんある運河がランクイン!

私のおすすめそこそこ混んでいて綺麗な運河はユトレヒトだ!アムステルダムよりちょっと空いていて買い物もしやすい素敵な街だ。

 

第2位:風車

風車

惜しくも2位!私も風車に投票したので今回はセンターを逃してしまったが健闘を讃えよう。

写真はフリー素材だが、キンデルダイクだと思われる。これだけで分かるなんてどうだ、気持ち悪いだろう?

 

第1位:チューリップ

チューリップ

HLD(オランダ)48初代センターはチューリップ!

おおよそ1/3の方がチューリップと答えたのでオランダセンターの名に相応しい。オランダセンターってなんだ。

いや結局チューリップなんかい。

この記事のまとめ

チューリップは最強

 

Twitterでリプライを寄せてくれた方、拡散に協力してくれた方、ありがとうございました!楽しい記事になりました。

 

この記事を書いた人

りんちゃん:増えてきた白髪に悩む32歳。両親がふさふさの白髪なので避けられない道に肩を落とすばかり。既刊3冊を紙書籍で出版した。買ってくれないと困る。

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